メロンでは「NO」→ビルボードでは「YES」...アメリカの音楽ファンがKATSEYEにハマった理由
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《イ・ミンギョンのソングライター》
現役シンガーソングライターであるイ・ミンギョン記者が音楽人の視点から音楽の話をお届けします。曲の隠された意味から聞こえない裏話まで分析します。


グループ「キャッツアイ(KATSEYE)」がアメリカで地位を広げている一方で、国内では目立った反応を引き出せていない。業界はこれを「K-POPシステム」が国内市場と無関係に西欧圏で影響力のあるアイドルを作り出せる代表的な現地化の事例と評価している。
メロンでは「NO」→ビルボードでは「YES」...アメリカの音楽ファンがKATSEYEにハマった理由
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キャッツアイの「Gnarly(ナリー)」は13日(現地時間)、アメリカビルボードメインチャートであるHOT 100チャートに92位で入った。一方、国内では目立った成果がない。国内音源サイトメロンのメインチャートであるTOP 100チャートに名前を載せることができなかった。発売100日以内の曲を基準に作られたHOT 100チャートでは15日午後3時基準で45位に上がった。国内大手芸能企画会社であるハイブが輩出したアイドルグループであることを考慮すると惜しい成績だ。

業界では国内外の反応が分かれた最大の理由としてキャッツアイ「Gnarly」の難解な曲スタイルを挙げている。「Gnarly」のボーカルメロディは音の高低差があまりない。話すようにリズムを取るラップ中心に構成されている。サビとその他の部分の間にメロディやリズムに大きな差がなく、流れるように進行する。「Gnarly」という単語と特定のフレーズを繰り返し、曲の最初から最後まで同じメロディを繰り返すような印象を与える。

編曲もK-POPに慣れた国内大衆が聞くにはやや難解だ。K-POPでは通常、曲のパートを4小節、または8小節、長くて16小節を基準に分ける。例えば、最初の導入部である「バース」が8小節、サビ直前の「プリコーラス」が8小節で続く形だ。

この曲はバースが2つのパートに分かれている上に、パート1が8小節であるのに対し、パート2はわずか6小節に過ぎない。K-POPであまり使われない拍子である上にパートまで分かれているため、国内歌謡ファンは「難解だ」という印象を受けやすい。実験的な編曲が多く、強烈なヒップホップ音楽を好んで聞く西欧圏の聴衆により馴染みのある曲展開だ。
メロンでは「NO」→ビルボードでは「YES」...アメリカの音楽ファンがKATSEYEにハマった理由
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「Gnarly」はグループエスパの「Savage(サベージ)」と同じハイパーポップジャンルという点で「Savage」と似た印象を与えることもある。実際に両曲は潰れたベース音と缶の音を連想させるスネアを使用している点で共通している。しかし、「Gnarly」と「Savage」は曲の構造からして非常に異なる。「Savage」はサビ部分とその他のパートの区別が非常に明確だ。曲のテーマとなるベース音と缶スネア音が繰り返されながらも編曲がパートごとに異なり、サビとその他のパートが明確に対比される。

「Savage」はエスパメンバーのカリナが担当するラップパートで音程とリズムを明確に分けた。話すようにスラスラと詠むラップとは異なる。また、パートごとにオクターブを行き来する多彩なメロディを活用し、聞く人を集中させた。中毒性のあるサビ部分を繰り返し、中毒性も確保した。馴染みのない海外ジャンルを取り入れながらも国内で愛されるK-POPの特徴を兼ね備えているという意味だ。この特性のおかげで「Savage」は発売後、長期間メロンメインチャート1位を守ることができた。

キャッツアイが海外で注目されたのとは対照的に国内で大きな話題を集められなかった背景にはメンバーララのカミングアウトも挙げられる。性少数者に対する認識が寛容な西欧圏ではララのカミングアウトを支持する人が多い。しかし、国内ではこの事件がキャッツアイと大衆の心理的距離感を広げたという分析が出ている。

女性アイドルグループとしては珍しいパワフルなパフォーマンスも国内外の音楽ファンの好みを分ける要因だ。キャッツアイのYouTubeミュージックビデオのコメントである海外音楽ファンは「曲が良いかどうかを超えてパフォーマンスが目立つ」と評価した。別のファンは「歌詞は内容がなくて微妙だが、ダンス一つで終わった」と書いた。一方、国内ではガールグループのこのようなパフォーマンスを馴染みのないと感じる人が少なくない。
メロンでは「NO」→ビルボードでは「YES」...アメリカの音楽ファンがKATSEYEにハマった理由
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韓国ではなくアジア圏の国で現地化を試みたK-POP歌手が成功した事例は少なくない。NCT WISH、ニジュー(NiziU)、NCTサブグループであるWayVなどがそうだ。NCT WISHとニジューは日本で、WayVは中国で良い反応を得た。一方、西欧圏を狙って現地化を試みたグループの中で「ビルボードHOT 100チャート」に名前を載せたグループはキャッツアイを除いていない。グループVCHA(ビチョ)などは西欧圏現地化を試みたが興行に成功しなかった。

キャッツアイの事例はK-POPがもはや韓国の専有物ではないことを示唆している。業界関係者たちは「K-POPは韓国が開発したシステムであり、狙う市場は国内とアジアはもちろん西欧圏まで含まれる」と口を揃えた。

イ・ミンギョン テンアジア記者 2min_ror@tenasia.co.kr