韓国のガールズグループ、ルセラフィム(LE SSERAFIM)が最近リリースしたシングル1集のタイトル曲『SPAGHETTI』(スパゲッティ)が、BTSのジェイホープ(j-hope)のフィーチャリングにもかかわらず、国内での大衆的な評価には疑問が残る。実験的な音楽スタイルが海外では好評を得ているが、特に韓国国内では「曲は良いが大衆性とは距離がある」という評価が出ている。
ルセラフィムは24日にシングル1集『SPAGHETTI』をリリースした。タイトル曲『SPAGHETTI (feat. j-hope of BTS)』にはBTSのジェイホープがフィーチャリングしている。ハイブ傘下のレーベル、ソースミュージック所属のルセラフィムと同じくハイブ傘下のビッグヒットミュージック所属のBTSメンバーのコラボレーションということで、リリース前から注目を集めていた。
曲が公開されてから3日が経過したが、27日午前9時時点でYouTubeのミュージックビデオの再生回数は2000万回に達していない。K-POPアイドルの曲で良い反応を得る曲のミュージックビデオは1日で1000万回の再生回数を記録することを考えると、物足りない記録である。ストリーミング記録も国内では物足りない。『SPAGHETTI』はこの日午前9時時点でMelonメインチャートTOP100で21位に位置している。
海外での反応は国内よりも良好である。この曲はリリース後、海外音楽プラットフォームiTunesで2日連続で『ワールドワイドソングチャート』と『ヨーロピアンソングチャート』のトップを獲得した。YouTubeミュージック基準で『韓国デイリーポップトップ20』では5位、『日本デイリーポップトップ20』4位、『アメリカデイリーポップトップ20』16位を記録し、注目を集めた。音楽ストリーミングプラットフォームSpotifyでは『デイリートップソンググローバル』(25日付)で41位に2日連続でチャートインした。
大衆文化界では「ファンの熱量が高いことで知られるARMY(アーミー、BTSのファンダム名)をファンに持つジェイホープが曲作りに参加したことを考慮すると、期待ほど大衆的な関心を得られなかった」という意見が出ている。
実際にYouTubeのミュージックビデオのコメントやオンラインプラットフォームX(旧Twitter)では、大衆からの反応が分かれている。正確な音程よりも呟くように話すラップと、意識の流れに沿って流れるメロディが賛否を分ける要素となった。MZ世代の間でもこの曲はトレンディだという反応と難解だという反応が両方出ている。
「大衆に選ばれるには曲が難しすぎる」、「とても難解だ」、「曲は良いが好みに合わない」という反応と共に、「聴く耳をグローバルに広げてみろ」、「この曲を完全に楽しめず不快に感じる人がいることさえ、この曲の完成度だ」という好評も出た。
曲の成績とは関係なく、ミュージックビデオで伝えようとするメッセージについては好評が出た。多様性をそのままよく表現しているという評価だ。『SPAGHETTI』のミュージックビデオには白人から黒人、ラテン、アジア人まで様々な人種が均等に登場する。ドラァグ(性別の固定観念を超えた誇張された衣装・メイク・パフォーマンスで自己を表現する芸術文化)をした人も登場する。
あるネットユーザーは「グローバルな雰囲気を出すために白人だけをキャスティングする場合が多いが、ここでは全ての人種が登場して良い」とし、「ドラァグが登場したのは今回の曲のメッセージと非常に合っている。『私の存在が不快?それなら見過ごせないように私を表現してみせる』だ」と述べた。
イ・ミンギョン テンアジア記者 2min_ror@tenasia.co.kr