企画会社が明らかにした公演実況映画『フランケンシュタイン: ザ・ミュージカル・ライブ』の趣旨だ。実際にこの作品をスクリーンで観ると、劇場に直接足を運ばなくても、一人の科学者の悲劇が自然に伝わってきた。むしろ舞台よりも没入感が増す場面もあった。舞台公演では詳しく把握しにくい俳優の小さな表情まで、公演実況映画では細かく見えたからだ。
ミュージカル『フランケンシュタイン』が初演10周年を記念して、公演実況映画『フランケンシュタイン: ザ・ミュージカル・ライブ』を18日に公開する。『フランケンシュタイン』は1818年に出版されたメアリー・シェリーの同名小説を脚色した作品である。神になろうとした人間「ビクター・フランケンシュタイン」と彼の実験で生まれた「怪物」の悲劇的な運命を中心に、死と創造・孤独と人間の本質を問う物語を強烈に描いた作品だ。
幼い頃から並外れた科学知識を持つビクターは、「死なない兵士」を作るという願望一つで研究を重ねた。ビクターにはただ一人の友人アンリ・デュプレがいたが、アンリは酔った勢いで人を殺したビクターを守るため、自分が殺したと自ら申し出た。アンリは友人の成功した研究とこれからの幸せを願った。こうして死を迎えたアンリ、しかしビクターはアンリに申し訳ない感情も一瞬、自分の実験を成功させるためにアンリの死体の一部を実験道具として使用した。
怪物として再び生まれ変わったアンリがビクターの利己的な人間性を悟り、彼の妻と妹を殺害することで、映画は人間の貪欲とその結末がどのようなものかを教訓としてしっかりと示した。スクリーンであっても、まるで現場にいるかのような気づきが観客に十分に伝わった。
「スクリーン」という媒介がこの感動をさらに高めた。観客が劇場では具体的に把握しにくい俳優の表情などが観客の没入を助け、時間の流れなどを把握できるようにした。また、アンリが怪物として再誕する瞬間、キュヒョンとパク・ウンテの目つき、表情、震えがスクリーンにそのまま映し出され、観客がより深く没入することができた。舞台では見られなかった繊細な感情の流れがスクリーン上で生き生きと表現された。
多くのバラエティ番組出演を通じて比較的軽くバラエティ感を披露していたキュヒョンの優れた演技力も確認できた。ある観覧客は「キュヒョンが再評価された」とし、「こんなに演技が上手いとは思わなかった」と語った。
ただし、舞台に登場する巨大な鉄柵や被造物を誕生させる機械装置、そして劇の展開を最大化するための雷鳴や花火まで。このような多様な装置と効果の感じは半減された。スクリーンの特性上、「現場の妙味」を生かすには限界があった。
映画が終わった後、ある観覧客は「一人の物語をこんなに心の奥深く理解できるとは驚きだ」とし、「劇場で直接公演を見なくても、怪物が人間に与える教訓と俳優の演技力、そして伝えたいメッセージが明確だった」と評価した。