カン・ハヌル、連続公開の新作映画『84平方メートル』で社会問題に挑む
今年だけで既に5作品目となる。3月の『ストリーミング』、4月の『野党』、5月の『あなたの味』、6月の『イカゲーム』、そして7月の『84平方メートル』と、次々と作品を発表しているカン・ハヌル(강하늘)。

先日21日、ソウル三清洞に位置するカフェでNetflixの『84平方メートル』の主人公カン・ハヌルに会った。『84平方メートル』は、アパートで自分の家を手に入れたノ・ウソン(노우성、カン・ハヌル)が、正体不明の階間騒音に悩まされるスリラー。劇中、ウソンは自分の家を手に入れたものの、階間騒音という悪夢に陥り、次第に敏感になり、壊れていく。
カン・ハヌル、連続公開の新作映画『84平方メートル』で社会問題に挑む

カン・ハヌルは自由な魂を持つノ・ウソンに憑依したかのように、ゆったりとしたシャツとスタイリッシュな野球帽、レンズのない眼鏡でおしゃれをして登場した。上半期だけで既に5作品目を発表したカン・ハヌルは、頻繁に顔を合わせることになる取材陣に照れながらも、嬉しそうに挨拶を交わした。

『ゾンビ娘』を諦めて来たという取材陣の冗談に、カン・ハヌルは戸惑いながらも、始めからチョ・ジョンソク(조정석)の新作を応援した。偶然にもこの日、カン・ハヌルのインタビューはチョ・ジョンソク主演の映画『ゾンビ娘』のメディア配給試写会と日程が重なったためだ。カン・ハヌルは「『ゾンビ娘』がうまくいってほしい。ジョンソク兄さん、ファイティン」と言い、「『ゾンビ娘』が500万人を超えると思う」と冗談を飛ばした。

カン・ハヌルは『84平方メートル』の公開について「撮影してからあまり時間が経っていないのに公開するようだ。映画『ストリーミング』は長い間待ってから公開されたからか、つい最近撮影した感じだ。実際には1年少し経っていない」と明かした。そして『84平方メートル』のテーマである階間騒音について「生活が辛くなるほど経験したことはない。あまり気にしないスタイルだ。私のように階間騒音を経験していない人も、この映画を見ればこの社会問題について理解できると思う。他人を理解するためにもこの映画を見てみてはどうかと思う」と付け加えた。
カン・ハヌル、連続公開の新作映画『84平方メートル』で社会問題に挑む

今回の作品は階間騒音がメインキーワードだが、コインや不良施工アパートなど、時事性のある社会問題が含まれている。カン・ハヌルは「実は不動産や株、コインについてよく知らない。作品を撮りながら勉強した部分が少なからずある」と語った。そして「こうやって売買するんだなと思った。『これを押せば買えるのか』と聞いたこともある」と振り返った。財テクに関してはよく知らないカン・ハヌルとは対照的に、親戚の兄は劇中のウソンと似た経験があるという。カン・ハヌルは「兄はコインでお金を失ったり、階間騒音も経験した。胸が苦しくて辛かったそうだ。両方経験したからこそ現実的な話を聞いた」と回想した。

親しみやすい町のお兄さんまたは兄のようなカン・ハヌル、階間騒音も気にしない彼だが、作品の公開を控えているときは敏感になることもあるという。カン・ハヌルは「その敏感さを解消しようとするよりも、早く向き合おうとする。むしろその日(公開日)が早く来てほしいと思う」と明かした。
カン・ハヌル、連続公開の新作映画『84平方メートル』で社会問題に挑む

ほぼ毎月新作を発表しているカン・ハヌル、彼の心配とは裏腹に幸いにもいわゆる『平均以上』の成績を収めている。彼は「ずっと前に撮っておいたものが一度に公開された。多くの愛をいただいたことは感謝しているし、運が良かったと思う。監督や作家が書いてくれた台本を面白く説明しただけだ。言われた通りにしただけなのに感謝している」と語った。

続けて「年を重ねるにつれて、作品の成否や観客数よりもその時の現場の記憶が重要だと思う。アイデアを出しながら楽しかったし、面白かったし、そういうことが思い出される。実際、成否は私たちの力でどうにかなるものではない。不安感がないわけではないが、できるだけ一作品、一シーンを楽しく撮ろうと努力している」と多作王としての所感を伝えた。