学暴(学校暴力)疑惑で昨年活動を休止していた俳優キム・ヒエラ(Kim Hi-eo-ra)が映画『救援者』で復帰することが発表され、これに対する世間の反応が分かれている。一部の人々は「当事者間で合意が成立したのであれば、論争を続ける必要はない」と主張している。一方で「学暴疑惑のある人物が公人として活動するのは適切ではない」との指摘もある。
13日、キム・ヒエラがオカルト映画『救援者』に出演することが伝えられた。この作品は、切望していた奇跡の代償として恐ろしい呪いに巻き込まれた家族が、それを克服するために奮闘する内容だ。キム・ヒエラは劇中で一人息子を育てるチュンソ(Chun-seo)役を演じる。彼女は町に引っ越してきたソンヒ(Song Ji-hyo)と関わりながら事件の中心に立つ人物である。撮影は終了しており、今年公開予定である。
2009年にミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』でデビューしたキム・ヒエラは、2022年にNetflixドラマ『ザ・グローリー』でイ・サラ(Lee Sa-ra)役を演じ、強烈な印象を残した。彼女は劇中で学暴加害者グループの一員を演じ、独特のキャラクター表現力を見せ注目を浴びた。しかし、2023年にキム・ヒエラが過去に不良グループに属していたという暴露文と証拠写真が公開され、非難の声が上がり彼女の活動が制限された。
キム・ヒエラが『ザ・グローリー』で学暴加害者役をリアルに演じたため、実際の過去と関連があるのではないかという疑惑が高まり、世間は彼女に対して裏切られたと感じた。これに対しキム・ヒエラは弁明に乗り出したが、イメージを回復するのは容易ではなかった。
キム・ヒエラは『ザ・グローリー』の後、tvNドラマ『チョンニョンイ』への出演が予定されていたが、この論争が浮上した後に降板した。公式な降板理由は明らかにされていないが、世間は学暴疑惑が原因だと推測した。
キム・ヒエラ側は昨年4月、「一連の事案について当事者たちと会い、長時間話し合い、お互いを理解する時間を持った。そしてそれぞれの人生を応援することにした」として疑惑を終結させようとした。しかし、論争は完全には収まらず、彼女の作品活動も減少した。そんな中で伝えられた『救援者』出演のニュースに対し、世間の反応は分かれている。
一部では「当事者たちがすでに合意を終えており、十分な自粛期間を持ったのであれば、活動を再開することに問題はない」と主張している。また「より深刻な犯罪を犯した人々も活動を続けているのに、過去の問題で俳優としての才能を埋もれさせるのは不当だ」と彼女の復帰を肯定的に見ている。
一方で「演技が上手な俳優は多い。わざわざ学暴疑惑のあったキム・ヒエラを再びキャスティングする必要があるのか」とし、「学暴という敏感な問題に関与していたにもかかわらず、世間の愛を受ける職業を維持しようとするのは無理な欲望だ」という意見も出ている。ある放送ファンは「当事者たちが合意したからといって、世間が無条件にこれを良しと受け入れる必要はない。このような事例が繰り返される場合、学暴疑惑のある芸能人も簡単に復帰する前例を残すことになる」と指摘した。