K-DRAMA
ディズニープラス『北極星』、豪華キャストもストーリーに難あり?
『北極星』は10月10日に初公開され、来月1日に最終話が公開される予定だ。元国連大使のムン・ジュ(전지현/チョン・ジヒョン)が、有力な次期大統領候補だった夫ジュンイク(박해준/パク・ヘジュン)の殺害に絡む真実を追求し、朝鮮半島への脅威に対応していく物語だ。
華やかな外見とは裏腹に公開された『北極星』には賛否が分かれた。当初のドラマ設定は未亡人ムン・ジュが夫の死の真相を明らかにするために大統領選出馬を宣言するというものだった。しかし、すぐにどこにでも目立つが正体不明のボディーガード、サンホ(강동원/カン・ドンウォン)と恋に落ちる。彼はムン・ジュが危険な時にどこからともなく現れ、理由もなく彼女を助け続ける。そして彼もまたムン・ジュに心を奪われる。
公式の場でムン・ジュは「明日戦争が起こるかもしれない」という事前に議論されていない爆弾発言をし、銃撃戦の中でサンホと身を隠す。隠れ家で互いに対する思いが高まり、キスからベッドシーンに至る。視聴者が「避難しているのかピクニックに行っているのか」と反応した理由だ。確かに公開された全てのエピソードを見たのに、見逃したエピソードがあったかのように展開に穴が多い。
さらに、元々ムン・ジュは夫と死ぬほど愛し合って結婚したわけではない。元国連大使のムン・ジュと政治家の夫は恋人というより人生のパートナーに近い。しかし愛人の登場にムン・ジュは激怒する。前後の合わないムン・ジュの行動に戸惑う。
さらに、このようなテーマは視聴者を疲れさせ、敏感にさせる。視聴者が実感することも共感することも没入することも難しい理由だ。
政治ドラマとしてもスパイスリラーとしてもメロドラマとしても粗雑で完成度が低い。北極星は古くから道しるべの星だった。しかし、ドラマ『北極星』は自ら道を見失った。『北極星』が最後の関門に無事到達できるかは未知数だ。
김지원/キム・ジウォン テンアジア記者 bella@tenasia.co.kr