イ・スンジェ、国民俳優からパワハラ俳優へ転落した波乱万丈の物語

イ・スンジェがパワハラ俳優として転落した。

去る25日に初放送されたKBS2水木ドラマ『犬の声』は、イ・スンジェ、キム・ヨンゴン、イェ・スジョン、イム・チェム、ソン・オクスクのシニア5人組の生活密着型演技が注目を集めている。その中でも、国民俳優からパワハラ俳優、問題俳優へと転落し、巨済島に逃避性療養に来たイ・スンジェの波乱万丈な物語が際立っていた。劇中で同名のキャラクター、俳優という同じ職業を演じるイ・スンジェがキャラクターと一体化して見せる名演技だった。

まず、イ・スンジェは特許の「怒り」演技で注目を集めた。遥かに年下の後輩ヒョンタ（ナム・ユンス役）に小言を浴びせるかと思えば、自分が起こした事故を収拾するのに忙しいマネージャーのキム・チョルソク（イ・ジョンヒョク役）に対しても厳しい態度を見せ、ベテラン俳優の頑固な一面を表現した。しかし、急激に訪れた健康異常に無力になり、世論の非難を受けてひどく落ち込むなど、感情の急降下を自然に描き出し、憎めないキャラクターを誕生させた。

巨済島の探偵コンビとして息を合わせる犬のソフィとのケミストリーも光った。ソフィとの初対面で苛立ちと不快感を見せたイ・スンジェは、自分が犬の言葉を理解できることを知って非常に驚き、その後ソフィの助けで一度危機を脱し、心を開いた。ただ一緒に事件を解決するだけでなく、ソフィと様々な話を交わしながら交流するイ・スンジェの姿は、家庭劇場に静かな感動を与えた。

路上での排尿や排便の失敗、ウォーターシャワーを浴びるシーン、転倒するシーンなど、すべての場面で体を惜しまない俳優イ・スンジェの奮闘がドラマに立体感を加えた。実際にイ・スンジェは撮影中に健康異常を経験したにもかかわらず、セリフをすべて覚え、リハーサルを徹底的に行うなど、撮影に真剣に取り組む姿で現場のすべての俳優とスタッフの模範となった。

去る24日に行われた制作発表会でイ・スンジェは「セリフを覚えられないなら俳優ではない。我々は一生やってきたことなので熟練している」と、並外れたプロ意識と俳優という職業に対する誇りを見せた。

『犬の声』は毎週水、木曜日午後9時50分に放送される。

テ・ユナ テンアジア記者 youyou@tenasia.co.kr