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俳優ユ・ヘジン、映画『野党』と『ソジュ戦争』で異なる魅力を披露
Jun 9, 2025
Updated Jun 9, 2025
by Bella
俳優ユ・ヘジン、映画『野党』と『ソジュ戦争』で異なる魅力を披露
今年の映画界の中心には俳優ユ・ヘジンがいる。映画『ヤダン』に続き『ソジュ戦争』など出演作2本が連続公開され、映画界が厳しい中でも3ヶ月間映画館を守り続けている。ユ・ヘジンは『ヤダン』と『ソジュ戦争』で完全に対照的な人物を演じ、観客に楽しさを提供している。
俳優ユ・ヘジン、映画『野党』と『ソジュ戦争』で異なる魅力を披露
ユ・ヘジンは5月30日に公開された『ソジュ戦争』で観客と出会っている。『ソジュ戦争』は1997年のIMFによる破産危機に直面した国宝グループを巡る争いを描いた作品だ。劇中、国宝グループは「国民ソジュ」と呼ばれる国宝ソジュを持つ会社で、ユ・ヘジンは国宝グループを守ろうと奮闘する財務理事ピョ・ジョンロク役を演じた。
ピョ・ジョンロクは会社が自分の人生そのものという価値観を持つ人物。国宝グループがIMF外貨危機による破産の危機に直面すると、投資会社や法律事務所を訪ねるだけでなく、会食で訪れたレストランで直接ソジュの販促まで行い、足を使って会社を救おうとする。
ユ・ヘジンは会社を守ろうとする場面では忠実な人物の信念と態度に集中した演技を披露する。ソジュを一杯傾ける場面では、温かく親しみやすい魅力で観客を微笑ませる。このようにユ・ヘジンは人物の様々な側面をバランスよく描き出した。
俳優ユ・ヘジン、映画『野党』と『ソジュ戦争』で異なる魅力を披露
これに先立ち、ユ・ヘジンは4月16日に公開された『ヤダン』でも観客と出会った。『ヤダン』は麻薬ブローカーである通称ヤダン、そして検事、刑事がそれぞれ異なる目的で麻薬捜査に乗り出す犯罪アクション映画。観客から好評を受け、青少年観覧不可等級にもかかわらず337万人を動員した。
ユ・ヘジンは『ヤダン』で出世を夢見る独特な検事ク・グァンヒを演じた。彼はキャラクターの内面の野望と葛藤を抑制された演技で表現し、映画の密度を高めた。鋭い眼差しと強弱のある演技が観客を映画に集中させた。出世欲が溢れていたク・グァンヒは順調に進んでいたが裏切られた後に転落するが、ユ・ヘジンは人物の興亡をドラマチックに表現した。
俳優ユ・ヘジン、映画『野党』と『ソジュ戦争』で異なる魅力を披露
ユ・ヘジンは実際の経験を基にキャラクターを発展させ、自然な演技を見せるために努力しているという。『ソジュ戦争』のピョ・ジョンロクについては「理解できる部分が多い。私が育った時、町にはこういう父親がかなり多かった。昔の父親たちは皆こうやって生きていたようだ」と語った。『ヤダン』のク・グァンヒが野心ある人物になった背景を説得力を持って表現するために、ク・グァンヒの人生を垣間見ることができるセリフを追加した。劇中、魚を売っていた母親に「成功しろ」と何度も言われたという内容だった。ユ・ヘジンは「ク・グァンヒは欲望に満ちた人間であることを表現しようとした。叙事を積み重ねるためにそのようなセリフを入れた。この人が必死に成功しようとするポイントを植え付けようとした」と語った。
『ソジュ戦争』と『ヤダン』の異なる食事シーンも注目に値する。『ソジュ戦争』でソジュを飲む場面では、人生の苦しみを解消する姿を見せた一方、『ヤダン』の豚足を食べるシーンでは、ク・グァンヒとブローカーのイ・ガンス(カン・ハヌル役)との壁が崩れ、絆を築くきっかけとなる姿を見せることに集中した。元々このシーンの小道具は豚足ではなく牛肉だったという。撮影に入る前にユ・ヘジンが「牛肉を焼くと煙が多く出て集中が難しいので、豚足に変えてみてはどうか」と提案したそうだ。そのおかげで劇中ク・グァンヒとイ・ガンスの親近感が高まる瞬間の感情が観客によりよく伝わることができた。
作品ごとにキャラクターに吸収される演技を見せるユ・ヘジン。その秘訣についてユ・ヘジンは「不自然に見えないようにすることが最大の課題」とし、「どんな姿を無理に表現しようとするより、そのシーンにどう溶け込むかが重要だ」と強調した。
キム・ジウォン テンアジア記者 bella@tenasia.co.kr