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韓国ミュージカル『マリ・キュリー』、ポーランドでの成功と国内最後の公演

科学者マリ・キュリー(1867~1934)の故郷ポーランドに逆輸入された韓国創作ミュージカル『マリ・キュリー』が、今年最後の国内公演を約1週間後に控えています。この作品の公演チームは2022年にポーランドで特別コンサートと公演実況上映会を行い、中部ヨーロッパの代表的な音楽祭『ワルシャワ・ミュージック・ガーデンズ・フェスティバル』でグランプリ「ゴールデン・ウォータリング・カン賞」を受賞しました。国内では2023年第5回韓国ミュージカルアワードで大賞・プロデューサー賞・脚本賞・作曲賞・演出賞など5部門を受賞しました。今年の国内最後の公演は今月19日で、もう間もなくです。

この作品の始まりは、マリ・キュリーが臨終直前に科学者としての自分の人生を振り返る場面です。彼女が本格的な科学研究のためにソルボンヌ大学へ向かう列車に乗った日、彼女はすでに性差別・人種差別に直面します。この列車でマリ・キュリーは彼女がポーランド人だと因縁をつける不良な酔客に出会い、女性という理由で座る場所さえまともに確保できません。この事件はこれからマリ・キュリーが歩む道が容易ではないことを暗示しています。実際にマリ・キュリーがソルボンヌ大学に入学した1891年は、女性に参政権さえ保証されていなかった時代でした。

実験室、工場、講義室などで頻繁に背景が転換されながらも劇が途切れることなく続く演出が際立ちます。照明を積極的に活用して劇的な雰囲気を早く引き出し、半透明のスクリーンでクライマックスシーンを飾ったことも観客から高い評価を受けています。科学者の良心、工場労働者と企業家の対立、友情と家族愛など多様なテーマを絡ませずに伝えることも長所です。この作品は昨年イギリスのウェストエンドの舞台にも上がりました。当時の公演についてイギリスの舞台公演専門メディア『THEATRE VIBE』は「親しみやすくも没入感のある雰囲気を醸し出す」とし「マリ・キュリーの人生を深く理解できるようにしてくれる」と評価しました。
ヤン・ビョンフン記者 hun@tenasia.co.kr