ドラマと映画の人気が地域経済に与える影響とオーバーツーリズムの課題
ドラマや映画のヒットが地域経済を活性化させる代表的な要因とされてきましたが、必ずしも「救世主」の役割を果たすわけではありません。作品の人気により撮影地に観光客が一斉に押し寄せ、住民の生活が揺らぐオーバーツーリズムの事例が相次いでいます。人気が逆に毒となる場合もあるのです。

代表的な例として、tvNドラマ『갯마을 차차차』の撮影地が挙げられます。ドラマ放送後、ポハンの撮影地には訪問者が急増し、制作陣が私有地への立ち入りを控えるよう要請するほど住民の不便が増しました。実際に居住している家屋を訪れる人々が続き、プライバシーの侵害や生活の不便が問題となりました。
ドラマと映画の人気が地域経済に与える影響とオーバーツーリズムの課題

『사랑의 불시착』も同様の流れです。劇中でリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)がピアノを弾いたスイスのイゼルトヴァルトは、ドラマの人気により観光客が押し寄せ、最終的には桟橋の利用料を徴収する方法で訪問者の流入を調整し始めました。作品のヒットが地域の宣伝につながったものの、小さな村が耐えられない混雑をもたらした事例として挙げられます。

最近では、日本のカマクラも新たな事例として注目されています。カマクラはアニメ『スラムダンク』の背景地としてすでに多くの観光客が訪れていましたが、最近Netflix『이 사랑 통역되나요?』の撮影地として再び注目を集め、混雑がさらに激化していると現地報道が相次いでいます。住民は騒音や無断侵入、交通混雑など生活の不便を訴えています。

このような現象は、観光需要が急速に回復している流れとも関連しています。UN Tourismによれば、2024年の国際観光客数は約14億人で、パンデミック前の99%の水準まで回復しました。観光が再び爆発的に動き始めたため、特定の撮影地に需要が集中する場合、地域住民が感じる負担も大きくなるのは避けられません。

ドラマと映画の人気が地域経済に与える影響とオーバーツーリズムの課題

オーバーツーリズム現象に対し、地方政府は観光税の引き上げ、短期賃貸の制限、入場料の徴収、訪問動線の制御など様々な対策を打ち出していますが、作品のヒット後に一斉に押し寄せる需要を賄うには限界があるとの指摘もあります。特に撮影地観光は短期間に訪問者が集中するため、事後対応だけでは不十分だという分析が続いています。

作品のヒットは依然として地域の宣伝と経済活性化に強力な手段です。しかし、今や単に観光客をどれだけ多く引き寄せるかよりも、住民の生活と共存できる持続可能な観光管理体制をどのように整えるかが重要な課題となっています。

リュ・イェジ テンアジア記者 ryuperstar@tenasia.co.kr