旅行ユーチューバーのワンジ(37・イ・ワンジ)のチャンネル登録者数が急速に減少している。先月20日に発生した「スタッフ労働環境問題」が原因だ。チャンネルを運営しながら論争を引き起こしたユーチューバーは多いが、これまで彼らのチャンネルで登録者が急減することはなかった。ワンジのチャンネル登録を解除した視聴者たちは「本人は換気にこだわり、建築学科まで出たのに、スタッフは劣悪な環境で働かせた」とし、「ワンジの表裏不動に失望した」という反応を示している。
先月20日、ワンジは自身のユーチューブチャンネル「ワンジの一日」でオフィスを紹介した。勤務場所は地下2階にある6坪規模の狭い空間だった。映像公開後、この空間でスタッフ3人が勤務していることが問題となった。視聴者たちは「息が詰まりそうだ」、「鶏小屋じゃないか」、「あまりにも劣悪だ」などと批判と懸念を浴びせた。
ワンジは当日、「初めてのオフィスなので未熟な部分が多いようだ」とし、「いただいた意見を受け入れ、より良い方向に発展していく姿をお見せしたい」と頭を下げた。同じ日に2回目の謝罪文も掲載し、ワンジは繰り返し謝罪した。しかし、チャンネル登録者数は減少し続けている。論争前まで102万人だった登録者は、3日午後4時基準で99万6000人になった。2週間も経たないうちに2万4000人が離脱した。
今回のワンジの登録者離脱は、過去に放送人サユリやペク・ジョンウォンが論争で謝罪した当時とは異なる様相を見せている。サユリは息子の教育観について明らかにした際に批判を受けた。彼女は今年3月、「息子を英語幼稚園に通わせているが、先生に『私は宿題をしない息子を誇りに思っているので、絶対に息子に宿題を送らないでください』という手紙を送った」と述べた。するとネットユーザーたちは「先生が指示することをしないなら、なぜ幼稚園に通わせるのか」、「非協力的に幼稚園に通うなら、先生だけが大変だ」といった非難を浴びせた。
ペク・ジョンウォンは今年初め、原産地表示法違反をはじめ、畜産物衛生管理違反、食品衛生法違反、食品表示広告法違反などの複数の容疑で刑事立件され、告発された。その後、ペク・ジョンウォンは5月に自身のユーチューブに謝罪映像を掲載した。彼は「会社の成長と加盟店主様の発展に集中するため、撮影中のプログラムを除いてすべての放送活動を中断する」と宣言した。二人は非難を受けたにもかかわらず、ユーチューブチャンネルの登録者数は大きく変わらなかった。
ワンジの今回の論争と似た事例として、2023年にダビチのメンバー、カン・ミンギョンの「情熱ペイ」がある。当時、カン・ミンギョンは自社ショッピングモールの求人広告を掲載した。彼は必須資格要件として「4年制大学卒業に経験者、外国語可能者」という条件を掲げた。年俸は週40時間勤務基準で2500万ウォンを提示した。これを見た一部のネットユーザーたちは「年俸が少なすぎる」と指摘した。さらにカン・ミンギョンの家にあるガスレンジが2700万ウォンという事実が知られ、「経験者の能力が台所用品より劣るのか」という批判を受けた。
論争にもかかわらず、カン・ミンギョンのユーチューブチャンネル登録者数には動きがなかった。むしろ今は当時よりもはるかに多い154万人である。ワンジの今回の事例と似ているように見えるが、違いがある。当時問題となったのはユーチューブ映像ではなく「求人広告」だった。また、論争後カン・ミンギョンは「数字を間違えて書いた」と説明し、世論が静まった。
ワンジが普段ユーチューブでよく言っていた言葉は「息苦しいのは嫌だ」、「換気が重要だ」だった。通っていた会社を辞めた理由についても「ワークライフバランスがなく、福利が良くないから」としていた。旅行ユーチューバーになったきっかけについては「息苦しいのが嫌だから」と語った。そんな彼がスタッフを窓のない狭い地下で働かせたというのが、ワンジに対する批判世論の核心である。
ワンジは先月20日の2回目の謝罪文で「読者の皆様が指摘してくださらなければ、引き続きスタッフに犠牲を強いていたかもしれないという思いで恥ずかしい気持ちでいっぱいです」と記した。すると一部のネットユーザーは「『あなたたちが何も言わなければそのまま運営していたのに』という意味に解釈できる」と指摘した。
論争で頭を下げたサユリはその後の映像で「良い人格を持つために学びたい。考えが不足していた部分を成長させたい」と行動改善の意志を示した。カン・ミンギョンも「求人広告その後の話」という映像を上げ、労務士にコンサルティングを受けた。二人とも誤りを認め、努力する姿勢を見せた。
言葉より行動が重要だ。ワンジがすべきことは繰り返された謝罪文の作成ではない。不十分だったオフィスを改善したことを一刻も早く映像で示すことだ。
チョン・ダヨン テンアジア記者 light@tenasia.co.kr