故イ・スンジェ、韓服デザイナーの寿衣で最後の別れ
俳優故(こ)イ・スンジェ(Lee Soon-jae)の入棺式が26日午前、ソウル松坡区のソウルアサン病院葬儀場で行われる。現役最高齢俳優として活動してきた彼は、25日未明に享年91歳でこの世を去った。

この日行われる入棺式で故人は、韓服デザイナーのパク・スルニョ(Park Sul-nyeo)院長の手による寿衣を着ることになる。弔問に訪れたパク院長は、直接用意した寿衣を遺族に手渡し、「5〜6年前、健康だった頃に先生が私の韓服を着てくださった縁があり、遺族がその記憶を思い出し、話し合いの末、明日の入棺式で着せることにした」と伝えた。彼はイ・スンジェの生前の近況について「昨年から健康がかなり悪化したと聞いている。食事もあまり取れず、奥様が心配されていた」と付け加え、故人を慈愛深く思いやりのある人物として回想した。

故イ・スンジェ、韓服デザイナーの寿衣で最後の別れ
一方、政府は25日の訃報と共にイ・スンジェに金冠文化勲章(1等級)を追叙した。文化体育観光部のチェ・フィヨン(Chae Hwi-young)長官は同日、ソウルアサン病院の弔問所を訪れ、遺族に勲章を手渡した。イ・スンジェは2018年に銀冠文化勲章を受けたのに続き、最高等級の金冠文化勲章を受けることになった。俳優が金冠文化勲章を受けるのは、2021年のユン・ヨジョン(Youn Yuh-jung)、2022年のイ・ジョンジェ(Lee Jung-jae)以来3年ぶりである。

文化体育観光部は追叙の理由について「1956年に演劇『地平線の向こう』(지평선 너머)でデビューして以来、半世紀以上にわたりドラマ、演劇、バラエティ、シットコムなど140作品以上で活躍し、全世代から愛された最高の俳優だった」と説明した。また「後進の育成や議政活動を通じて、芸術界を超えて社会的責任を実践した文化芸術人」と評価した。

故イ・スンジェの発引は27日午前6時20分に厳粛に行われ、葬地は京畿道利川のエデン楽園である。

チェ・ジイェ(Choi Ji-ye)テンアジア記者 wisdomart@tenasia.co.kr