歌手兼俳優のチェ・ユジョン(Choi Yu-jung)が、先日6日にソウルのチャムシルシャーロッテシアターでテンアジアと会い、このように語った。ミュージカル『ブロードウェイ42番街』でどのような心構えで演技しているのかを話したのだ。チェ・ユジョンは劇中で無名の新人からスターへと成長する主人公「ペギー・ソーヤー」役を演じている。彼女は「非常に良いエネルギーとメッセージを届けられるキャラクターとして挨拶できて、毎日幸せに公演しています」と伝えた。
彼女が熱演中の『ブロードウェイ42番街』は、1930年代の大恐慌時代のニューヨーク、ブロードウェイを背景にした作品だ。正統派ショーミュージカルの舞台構成とタップダンスパフォーマンスで有名な作品で、華やかな舞台と大規模なアンサンブルの華麗なダンスが見どころだ。
チェ・ユジョンは昨年6月に『英雄』でミュージカルジャンルに足を踏み入れた。当時は舞台下の暗く静かな空気が負担だったというチェ・ユジョンは、1年ぶりに再び舞台に立ち、舞台を楽しむ人へと成長した。「今でも緊張しないわけではないですが、それでも公演が始まる前の暗闇の空気をある程度楽しめるようになった気がします。」
愛情が深まった分、練習にも真剣だ。劇中のペギー・ソーヤーは華麗なタップダンスの実力を誇る。人物に完全に溶け込む必要があるチェ・ユジョンは、朝10時から夜10時まで行われる練習に継続して出席している。チェ・ユジョンの足のサイズは220mm。小さな足で12時間練習するため、病院に通うこともあった。彼女は「膝と足首に痛みが来て病院に行ったことがあります」とし、「10本の足の指全体にタコができましたが、最初は『これ何?』と思いましたが、今は一生懸命練習した証拠のように感じられて、栄光の傷のように誇らしいです」と話した。
「疲れることもあります。でも、自分の実力が伸びるのが見えると中毒になる感じです。ミュージカルには魔性の魅力があります。タップの音も、動作もやり遂げるたびに達成感がすごくて、そのたびにストレスも解消され、心が癒されて長く練習できるようです。」
先月10日から観客と会っているチェ・ユジョンは、来る10月19日の釜山公演を最後に4ヶ月間の長い旅を終えることになる。一度の舞台で120分間タップダンスを披露する彼女は、疲れ果てることもあるが「むしろ休むと体力が落ちます。ペギー・ソーヤーの動きを持ち続けていないと舞台で続けられないので、休むときも完全には休まないようにしています」と、ただ公演のために休息さえも調整している面を見せた。
ミュージカル俳優という仕事に愛情が深まった分、悩みも増えた。最大の悩みは「イメージ」。チェ・ユジョンは「持っているイメージについて『どうすれば少し違った雰囲気に見えるか』をアイドル活動の時から多く考えていました。同じようにかっこいいコンセプトをしても、私だけ特有のイメージで見えるので悩みでした」と告白した。続けて「年を取るにつれて解決されるだろうと思っていましたが、変化が遅くて今は『演技する時どんな表情をすればあまり幼く見えないか』を悩んでいるようです」と説明した。
「まず表情をうまく使うことに集中しています。また、ミュージカルは体を使う動作が多いので、そういった部分が成熟して表現されるように研究しています。そうやって成長して次には別の色の役もやってみたいです」
チェ・ユジョンは「極限の可愛くて愛らしいキャラクターに出会って、私のイメージの長所を深く見せたい」とし、「シナジーが弾けるようにして、愛らしいというイメージをさらに刻みたい」とも話した。持っている雰囲気を短所と考えず、そのまま愛している成熟したマインドだ。
今のチェ・ユジョンの姿は、まるで劇中のペギー・ソーヤーと似ている。自分の年齢でできる役があれば一つずつ全部やってみたいという抱負を明かしたチェ・ユジョンは「マルチアーティスト」を夢見た。作品を休む時は曲作りや楽器練習をしているという彼女は「ミュージカル俳優と歌手の両方をやりたいなら、両方とも上手くやらなければならないから」とし、アーティストとしての発展と同時にミュージカル俳優としての成長を予告した。
9年前、練習生101人との競争で最終3位を獲得し、アイオアイ(I.O.I)とウィキミキの2度のガールズグループ生活を経て、今やミュージカル俳優として第2幕を開くことになったチェ・ユジョン。彼女は「心配なく探せる俳優になりたい」と願った。その理由について「観客との呼吸まで考えながらセリフを言う先輩たちを見て『こんな呼吸を交わす観客はどれだけ幸せに家に帰るだろう』と思います」とし、「私は私たちの公演を見に来てくださる足取りと時間、そのすべてを有意義にして差し上げたい」と語った。
「私が好きなことを私は続けているだけなのに、応援してくださる方々にとても感謝しています。それで、これからも成長し、良い影響とエネルギーをお届けするアーティストになりたいです。」