人気ウェブトゥーンを原作にしたドラマや映画は両刃の剣だ。作品性は認められたが、一方では原作ファンの高い目の高さを満足させなければならない課題がある。特に登場人物の容貌や性格などを俳優がどれだけきちんと表現するかがカギに挙げられる。キャスト失敗はすぐに共感失敗につながる。キャラクターの細かい感情変化まで見逃さない原作ファンは、固定ファンであると同時に最も冷静な視聴者でもある。キャスティング問題から論議になり、作品自体も酷評で終わる事例がこれまで多かった。
そのため制作陣もキャスティングにボールを入れる。ドラマ制作の最も多くの時間をかけるのがキャスティングというほどだ。外見的類似性だけでなく、性格や演技のトーンなどまで総合的な判断が必要だ。制作陣はまず公開オーディションを通じてキャスティングをする事例が多い。
中央男は公開オーディションを経ず抜擢された。監督が直接アン・ジェホンを選んだ。だが監督はアン・ジェホンの実際のイメージが思ったより良いので悩みだったという。劇中陰気な性格を持つ中央男を演じるのにシンクロ率が最初は合わなかった意味だ。だが二つで外見的な感じはカバーされた。一つは、各撮影ごとに2時間ずつ続いた「特殊扮装」(中央男の額しわは実際アンジェホンのものではない)だ。さらに重要なのはアン・ジェホン俳優の準備と演技力だった。アン・ジェホン俳優は中央男を演じようと10kg増量し、日本語を日本人に学ぶなど努力した。その結果、「シンクロ率120%」のジュオナムが誕生した。あまりにも実際に同じだった残りの「引退作か」という絶賛まで受けた。結局、ジュオナムは作られたキャスティングという意味だ。
「マスクガール」とともにディズニー+の興行作「ムービング」の1回~7回で活躍したイ・ジョンハも高いシンクロ率で話題になった。異定するキャラクターのために30kgを増量したと明らかに驚きを買った。
もちろん、スジとパク・ギュヨンがビジュアル面では合格点やまだ演技を披露する前だ。外見ほど重要なのがキャラクターの感情線を生かすことだ。彼らが原作ファンの期待感を最後まで守ってくれるか注目される。
キャスティングは作品の最初のボタンだ。ウェブトゥーンを破って登場する俳優はいない。 1000人をオーディションして、なかったキャリックを作り出しながら作品のキャスティングを作る。あるものを探すのではなく、ないものも作ること。それがキャスティング成功の秘訣だと業界関係者らは立てて話している。
キム・ソユン テンアジア記者 seogugu@tenasia.co.kr